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【受験】仮面浪人を成功させるための秘訣

 

 

前回は仮面浪人時の生活の詳細について書きました。

 

 

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成功率は実に3割を下回ると言われる仮面浪人。今回の記事ではそんな仮面浪人を成功させるためにはどのようなことに気を付ければいいか、経験者の私から述べさせていただきたいと思います。

 

 

仮面浪人をする人の状況は、一人一人大きく異なっています。専門学校から4年生の私立大学に進学する人もいれば、東大の理科二類から理科三類に再入学する人もいます。

それゆえ、その一人一人、やるべきこと、生活リズム、意識するポイントは違います。

 

 

その人の状況次第で千差万別となる仮面浪人ですが、私個人の経験した範囲において、仮面浪人を成功させるために重要だなと思ったことを今回はご紹介していきたいと思います。

 

 

  1. 大学にはちゃんと通う。

一つ目の秘訣は大学に通うことです。「なんだ、当たり前じゃん」と思った方も多くおられると思いますが、なかなかこれがしっかり出来る仮面浪人生は少ないんですね。

当初から再受験で成功すると確信して仮面先の大学には通わない人や、最初は頑張って大学に通っていても徐々に精神力も尽きてきて宅浪状態になる人もいます。

 

確かに合格すれば、その大学の単位などは重要ではないし、人間関係なども一から作り直せます。しかし受験する以上は、不合格になるというリスクが付きまとってくるのも事実です。私は最悪の場合を常に考えて、受験が失敗した場合にも仮面先の大学に戻ってこれるような環境づくりをするべきだと思います。なんなら受験勉強よりも重要かもしれません。

 

私個人的には、仮面先大学では、履修していた授業のうち一つ以外はすべて単位を取りました。そのため受験が不合格になっても4年で学部を卒業出来る算段はついていました。これが非常に大きなメリットになったのが、受験期です。

 

失敗しても大学に戻ってこれるような環境を作っていたことによって、受験ではほぼ緊張することがありませんでした。なんなら実家に帰ってきたような安心感さえ感じたほどです。

浪人する人の中には本番に弱かったり、受験になると力が出せないという人も多くいると思います。仮面浪人は、普通の浪人よりハンデを背負っているので、すこしでも「大学に在籍している」という点を活かすべきです。

 

 もちろん仮面浪人は受験することが絶対ではないし、大学に残るという選択を取るのも成功であると私は考えています。

大学にしっかりと通っていれば、再受験をしないという選択肢も取れるぐらい柔軟な思考を手に入れることが出来るかもしれませんし、一生の友人が出来るかもしれません。

加えて、第二外国語などの授業は普通に役に立つので授業に出る、大学に通うのは大切です。

 

 

  2.趣味を見つけ、実行する

これも非常に重要です。というのも、仮面浪人や宅浪というのは、はっきり言って常人の精神力では一歩間違えれば病みます。これは冗談ではなくて、本当に追い込まれて苦しくなってきます。実際に精神を病んでしまった友人も見てきました。

 

だからこそ、気分転換になるような趣味をもって、時々意識的に気分を入れ替えていく必要があるのです。”意識的に”取り込むことが重要です。これは戦略的に勉強計画の中に組み込んでください。

 

大学に体育の授業がある場合は、履修してみるのもおすすめです。体育は気分転換には最適ですし、友達も簡単に作ることが出来ます。私も体育を履修していましたが、ほんとにこの時間だけは浪人の辛さを忘れることが出来ました。

 

他にも、毎週1時間は必ず散歩の時間を確保していました。

運動をするのは結構大事です。

 

趣味や息抜き方法は人によって様々なので、読書やカラオケ、楽器演奏など自分にあった方法でリラックスタイムを作ってみてください。

 

そんな趣味がないという人には、おすすめは筆者もしていましたが、散歩です。有酸素運動と日光浴によって思考がポジティブになります。ダイエットにもなります。

浪人時代に散歩していたという人は結構います。

 

  3.友人や家族とのつながりを大切にする

 

これもめちゃくちゃ大切です。2番目と若干かぶってしまいますが、人とのつながりはメンタルの維持にはすごく大切です。といっても仮面浪人という身分ゆえ、なかなか所属先の大学で友人を作ることができないという人も多いとは思います。

そういう時は思い切って週1~2日ほどアルバイトをしてみるなどもいいかもしれません。アルバイト先でも人間関係を構築することが出来るからです。

 

また高校時代の友人と意識して連絡を取るというのも大切です。相手がもう別の大学に入学してしまっている場合は少し難しさは少し難しいかもしれません。

ですが、高校時代の友人との付き合いは仮面浪人をしていようがいまいが、大切だと思います。こちらもおすすめします。

 

 

 以上が、私が実際に仮面浪人をしてみて成功するために重要だと思う要素です。

 

伝えたいのは、本当に仮面浪人は、状況が千差万別であるために、人それぞれにあった取り組み方があるということ。

 

偏差値30から現役で慶應に入る女子高生もいれば、国立大学に入っていながらも2浪して再受験する筆者のような慶應生もいます。

 

そんなとても一筋縄ではいかないような状況だからこそ、仮面浪人をしている期間は柔軟に物事に対応していくことが必要なんです。

 

 合格するために何を優先していくかは人それぞれですが、ぜひ仮面浪人をする際にはこれらの要素を頭にいれておいてください。

 

受験に失敗したときに親からかけてもらった言葉が今でも心に残っている。

過去の一場面がフラッシュバックしてくるという経験は多かれ、少なかれ誰にでもあることだと思う。

当然わたしにも今もよく思い出される瞬間がある。

 

今から5年ほど前の事になるが、当時私は浪人生活を送っていた。一年間の予備校での浪人も終盤に差し掛かり、受験校での試験をほぼ終えたところだった。

 

結果はというと、行きたかった大学には全落ちし、もはや箸にも棒にも引っかからないという状態。後期で受験する大学を除いては、合格可能性も低く、毎日のように不合格の連絡が届いていた。

 

前期で受けた大学も不合格となり、もう後がない状態。後期入試は合格枠が少ないため、ほとんど2浪目が決まったも同然だった。

 

当然のように気分は憂鬱で、生きたような心地がしない毎日。毎朝起きると、落ちたことに絶望していた。朝起きるのがつらい、逃れられない現実が目の前にあるのが辛い。

 

なぜ受からなかったんだろうという考えが頭から離れなかった。

 

あれほどまでに勉強したのに。朝起きて、夜寝るまでずっと勉強をし、努力の量だけならだれにも負けないと胸を張って言えるぐらい勉強をした一年だった。

 

もうどうすればいいんだ、これほど勉強して受からないならもう自分は大学には行けないんじゃないか、そんな思いでいっぱいになり、もう一年浪人した所で行きたい大学に行ける保証なんてどこにもなかった。

 

そんな時、父親が私の様子見がてら、東北の実家から東京の私の家にきた。

 

実は私の父親は私と同じように二年間浪人をしている。大学卒業後は、実家近くで家業を営む経営者として働いていた。

 

あれはそんな父親と昼ごはんを食べに出かけた時の事だったと思う。交差点を渡り終わるところで父は私に行った。

 

「これからの一年は君の人生にとって宝物になるだろう」

 

意気消沈していた私は、ぼんやりとそんな言葉を聞いていた。

宝物か…

何となく、心が晴れやかになったような気がした。

 

 

父親はその当時、経営している会社があまりうまくいっていなかった。

日がたつごとに憔悴している姿を見ていた。精神科に通院するほど、疲労を抱えていたらしい。

 

そんな父親が、一浪してどこにも受からないような私に上の言葉をかけてくれたのである。これからもう一年、息子が浪人しても受かるかどうか分からない、自分の会社の未来すらも分からない時期にである。

 

今思い返すとあの時期のことはあまり詳しく覚えていないが、その言葉を言われた瞬間、場所、光景はまざまざと今でも蘇ってくる。

 

その後、私は後期で受かった大学に進学するも、仮面浪人をすることになる。二年目も浪人をするという決断を取ったということである。

 

仮面浪人期間中も、とてもつらかった。

仮面浪人をしても大丈夫なのか、もう一年やって受かる保証なんてない、なんで私だけこんなにつらい思いをしなければならないのか

 

いろんな思いが、押し寄せては心をかき乱していった。

電車の中で涙があふれたこともあった。

友人がSNSにあげた成人式の写真を見て、家で泣いたこともあった。

 

過言ではなく、一年のうち、泣かなかった日の方が少なかった。

 

そんな辛く、苦しい孤独な闘いの中でも

「この一年は私の人生にとって宝物になる」という一言が人生の羅針盤になってくれていた。

 

仮面浪人が終わった今、思い返せばあの経験は、どんな出来事よりも私の価値観を形成してくれている貴重なものだったなと思う。

 

これからもこの一年は自分の人生に大きな影響を与えてくるのだろう。

他の人から見れば、余計な期間なのだろう。でも私にとっては貴重で、意味のある一年だったのである。

 

何か苦しいことがあるごとに、この時の経験は思い返す。

ああ、あの一年は私の人生にとって宝物の一年となっているのだと。

 

 

【受験】仮面浪人時の大学生活をお話します。

 

 

「仮面浪人」について前回から記事を書いています。

 

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今回は私が仮面浪人を実際にした時の大学生活のお話をしたいと思います。

 仮面浪人をする際の、年間スケジュールの参考にもしていただけたらと思います。

 

  • 浪人一年目、冬 
  • 大学入学前
  • 仮面大学生活、春
  • 仮面大学生活、夏
  • 仮面大学生活、秋
  • 仮面大学生活、冬
  • 仮面大学生活、受験期
  • 仮面浪人、合格発表
  •  仮面浪人、親との邂逅。

 

 

浪人一年目、冬 

私は、1年間の予備校での浪人生活をした後も希望した大学に合格することはできませんでした。3月も中盤に差し掛かり、受けた大学すべてに落とされていた私は、ふらふらとした足取りで、唯一残っていた国立大学の後期試験を受けに行きます。

 

その頃、この国立大学にはあまり魅力を感じていなかったので、徐々に2浪することを視野に入れていました。

まさかこの後期試験で受けた国立大学から合格をもらえるなんて思ってもみませんでした。

 

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【受験】浪人を検討するうえで知っておきたい3つのスタイル

 

大学受験においては、一言に浪人と言っても様々なスタイルがあります。

本記事では、実際に2種類の浪人スタイルを経験した浪人界のサラブレットこと私が、実体験を踏まえながら浪人を検討するうえで知っておきたい3つのスタイルを紹介したいきたいと思います。

 

 

 

 

予備校での浪人

受験浪人の中でも最も一般的なのが、予備校に通いながら浪人するスタイルです。

K塾やS台なんかの大手予備校に通って、来年度の大学受験での合格を目指します。

これらの予備校は学生に講習をとにかくたくさん取らせてめちゃくちゃ高い授業料を取っていく集団

やはり一流の講師を豊富にそろえているので授業がとにかく面白く、予備校に行きたくなります。個人的には予備校の一流講師以上に面白い授業は人生の中で経験したことがありません。

予備校側がある程度予定を組んでくれるので、勉強のモチベーションを維持できたり、浪人生活を管理してくれます。なにより同じような浪人生が集まってくるために精神的にも安定しますし、友人も作りやすいです。

「浪人するって決めたけど、何をすればいいのかわからない…」という人はもう迷いなく予備校に入ってもらって結構です。

 

ただし、営利集団ということには注意が必要です。

予備校に通うことの最大のデメリットは、とにかくお金がかかることです。

一年間で100万以上の費用が掛かるため、資金が潤沢でない方は通うのが厳しいのが現実です。また夏期講習や冬季講習などの講習期間中は、必要のない授業まで取るように進めてくることも多々あります。そこは強い気持ちをもって必要がないと思ったら断りましょう。

 

費用が掛かるというデメリットを除けば、 いくつかある浪人スタイルの中でも最もおすすめです。

 

宅浪

一方で宅浪という選択肢もあります。自宅浪人の略です。これは予備校にも大学にも通わずに自宅や近所の図書館、カフェなどで一年間受験勉強をするタイプの浪人方法です。

このスタイルは、最もお金がかからない浪人方法ではありますが、一人で一年間受験勉強をするという孤独な闘いになるため、本田圭佑選手ばりのメンタルの強さが求められます。

それだけではありません。勉強の進捗管理や予定確認、自分を律する厳しさなど、徹底的に自分と向き合うことが求められます。

たがが一年、されど一年。しんどさでいえばトップレベルです。

宅浪成功の難易度は、ドリブルをしているメッシからボールを奪うぐらい難しいでしょう。

 

実は私の友人にも宅浪をしていた人がいました。その人は実際、大学には合格することは出来たものの、浪人時代に精神に傷を負ってしまいました。

個人的には一番おすすめしない浪人スタイルです。

 

ただ、そうはいっても、お金もないし、大学に受かっているわけでもないという人もいるでしょう。

絶対におすすめはしませんが、もし宅浪を選択するというならばある程度、宅浪を成功に導くための戦略があります。

 

まず一つ目に、一年間で絶対に崩れないルーティンを作りだすことです。

「毎日決まった時間に必ず図書館に行く」とか「朝8時におきて、散歩をする」など毎日することならば何でもいいです。なぜこれが重要かというと、人間は必ず自分に負けてしまう生き物なので、ルーティンを作っておかないとひたすら怠惰な毎日を送ってしまうからです。

またルーティンを作っておけば、入試間近で緊張が高まってきた時でも落ち着いて勉強することが可能です。

ラグビー日本代表の五郎丸選手が、ゴールを決めるためにルーティンを行っていたのと同じ論理です。

 

二つ目は、家で勉強をしないことです。

とにかく浪人は孤独な闘いです。ともすれば自分に負けそうになってしまうでしょう。そんな時だからこそ他者からの視線というのは非常に大事です。自分を律するという意味でも、社会に属しているという感覚を持つ意味でもです。

今はカフェや図書館、有料の自習室など家の外でも勉強出来るような空間がたくさんあります。少しお金はかかってしまうかもしれませんが絶対に毎日家の外に出ましょう。

 

三つ目は毎日必ず誰かとしゃべることです。

宅浪の大きなデメリットの一つが自分と社会の関わりが絶たれてしまうことです。通常の予備校浪人生ならば受験勉強だけをしていればいいですが、宅浪生は自分のメンタルケアにも全力で取り組まなければなりません。取り組むべき問題が増えるので、難易度が上がるんです。

そのメンタルケアとして、「誰かと必ず毎日話すこと」が重要です。

これは経験者には分かると思いますが、誰かと話さないと憂鬱な気分になってきます。誰かとの関係性の中に自分を位置付ける必要が人間にはあるので、これは意識的にやってください。

 

仮面浪人

 最後は仮面浪人です。これは私が体験した浪人スタイルでもあります。

宅浪と同じく、難易度がかなり高い浪人スタイルです。

仮面浪人とはなんや、はよ説明しろ、という声が聞こえてくるので説明します。

 


「仮面浪人」とは、大学に通いながら別の大学を受験するために受験勉強をすることです。

例として挙げるとすれば「早稲田大学に通いながら東京大学を目指す」、だとか「東京大学に通いながら他大学の医学部を目指す」といったものが挙げられます。

 

どの浪人スタイルにもメリットとデメリットがありますが、それは仮面浪人も同じです。

まずメリットとしてあるのが、再受験に失敗しても戻ってくる場所(大学)があることです。大学に初年度1年間通いながら再受験をすれば、たとえ失敗したとしても大学2年生へとなるだけです。ここは大きなメリットとして挙げられます。

 

 

 

一方でデメリットとしては、大学での勉強と並行して受験勉強を進めなければならない点があります。特に毎週のように実験やレポートのある理系の方は辛いかもしれません。文系学部でも辛いですが。

加えて、周りが大学生活を満喫している中で、いかに自分を保っていくかという問題もあります。なかなか仮面浪人を打ち明けられる友人がいなかったり、受験勉強と大学生活の両立が難しかったりと精神的にハードな局面が度々訪れます。

仮面浪人の7割はこの厳しさから、夏までに辞めるとも言われます。

 

加えて先ほど挙げたメリットもデメリットに成り代わります。

受験に集中するために、仮面先での大学生活を捨てたはいいものの、受験が失敗し、来年も大学に残ることになった場合には、本当の意味での居場所がどこにもなくなってしまうからです。そこをうまく”やれる”人は別ですが、なかなか厳しいのが現実です。

 

そしてこれは余談ですが、私が見た限りでは、私を含めて「大学に戻ってこれる」というメリットが欲しいがために仮面浪人という選択肢を選んだという人はほとんどいないです。親御さんから大学進学を嘆願されて、泣く泣く仮面浪人を選んだという人が多数派です。

(子供の頃は毎日のように勉強しろと言われたのに、浪人を続けるうちにもう勉強しないでくれと言われたと言っている人もいました。(笑))

 

また仮面浪人は、最悪の場合は仮面浪人に失敗して、大学も中退、また予備校に入りなおすという事態にもなりえます。

 

仮面浪人を選択するうえでも、気をつけるべきポイントは先ほどの宅浪とほぼ同じです。宅浪よりも社会性が担保される分、器用さが求められるかなといった感じです。

 

 

 

 

そして、私についてですが、私は予備校での1年目の浪人生活を終えて、2年目に国立大学に通いながら都内の私立大学を目指して仮面浪人をしていました。

仮面浪人時の話はこの記事で書いています。

 

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浪人全般に言えることですが、浪人すると決めたからには自分の人生についてしっかり考える必要があります。「考えたうえで決める」というのが重要です。これは経験者である私の考えです。

 

そしてもし浪人をすると決めたら、家族や友人と良好な関係を築くことも重要です。想像以上にメンタルをやられますし、なにより誰かの助けなしに浪人を成功させることは不可能です。